甘利 明
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「模倣品・海賊版拡散防止条約」大筋合意にあたって

先月 (2010年 (平成22年) 10月)、「模倣品・海賊版拡散防止条約」という新しい国際的なルールが大筋で合意されました。

この条約は、2つの点で画期的なものだと思っています。1つ目は、知的財産権を守るための新たな国際ルールであり、日本の優れた製品やアイディアが勝手にマネされないように守ることができるようになるからです。2つ目は、この条約は日本が世界に提案したことにより始まり、日本が世界をリードして合意に至った数少ない事例の一つだからです。

2005年、自民党知的財産戦略本部長であった私は、この条約の議論をスタートさせるべく小泉総理にサミットで提案するよう働きかけをし、同年の英国グレンイーグルスのサミットで小泉総理が世界に呼びかけました。その結果、2008年 6月から交渉が始まりました。そのころ私は経済産業大臣であり、日本の産業・通商政策立案の責任者として交渉を指揮しました。そういったことから、今回大筋合意に至ったことはひとしお嬉しく感じ、「知財立国日本」にまた一歩近づいたと思います。民主党政権下ではありますが、大きな前進をしたことを高く評価したいと思います。

今後、政府は条約発効に向けた手続きに入っていきます。この条約交渉には、日本をはじめ知的財産に対する意識の高い米国・EU (欧州連合)・スイス・カナダ・メキシコ・オーストラリア・ニュージーランド・韓国・シンガポール・モロッコの 37ヵ国が参加し、これらの国々は世界の GDP の約7割を占め世界経済の大半をカバーしています。まずは日本をはじめとする先進国が高いレベルの国際ルールを作り、侵害品の製造・輸出国にこの条約に入るよう働きかけを行うのが日本の戦略です。

条約の 1つ目のポイントとして、国境での規制を強化します。いわゆるバッタもの、偽ブランド品、違法にコピーされた CD などを税関がしっかり取り締まれるようにします。

2つ目のポイントとして、巧妙化する手口に対抗するための規制を強化します。例えば、偽ブランド品の偽ラベルと本体を別々に輸入し、輸入後にラベルを本体に貼り付ける手口があります。これに対抗するため、不正な偽ラベル単体を取り締ることができるようにします。別の例では、映画の盗撮を禁止します。本木雅弘さんと広末涼子さんが主演した「おくりびと」という日本でも大ヒットし、世界でもアカデミー賞を受賞するなど大変高い評価を受けた映画が盗撮され、正規に上演していない国々で広く流通し深刻な問題となりました。そこで盗撮する行為自体を取り締まることで、こういったことがまた起きないように防止することが大事です。日本の映画盗撮防止法は、私が提案者となって法案を成立させました。それと同様の規制が条約に入ったことは、日本の先進的な取り組みが世界に認められたものと自負しております。

3つ目のポイントは、インターネット上の規制が入ります。私は以前から、日本の映画・アニメ・音楽などのコンテンツを広く海外に輸出すべきと主張してきました。一方で、諸外国で違法にコピーされたものがインターネット上に掲載される事例が多く、大変不愉快に思っていました。この条約によって正常なビジネス活動ができるようになることを期待しています。先日も東京国際映画祭に出席し、六本木ヒルズ前のグリーンカーペットを諸外国の映画監督、俳優たちとともに歩きました。私は経済産業大臣の時に「コ・フェスタ」を創設したので毎年招待を受けており、映画好きの私としては、内外の映画関係者、有名女優・俳優、映画ファンが一堂に集まるこのイベントに参加することを心待ちにしています。日本のコンテンツが世界中から注目を浴び発信されていく現場に参加し、改めて、これらのコンテンツを世界中の人々に見てもらい、日本の素晴らしい芸術文化をわかってもらいたいと思っています。

知的財産を武器に国際競争に立ち向かっていくための環境整備をすることが政治的な役割と決意してから、いろいろ取り組んできました。特に最近は経済が急速にグローバル化し、日本の知的財産を守る取り組みもグローバルに行うことが必要になりました。今回の「模倣品・海賊版拡散防止条約」の大筋合意はそのための第一歩であり、"知財派" を自認する私の果たすべき役割がますます大きくなっていることを実感しました。これらも産業界・国民のみなさんの声を聞き協力し、さらに頑張らなければならないと決意を新たにしています。

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