経済産業大臣 甘利明 国会リポート   第 101 号
2006/10/15
 
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総覧

安倍内閣がスタートしました。総理の所信表明に続いて所信に対する各党の代表質問が始まりました。自民党代表は中川秀直幹事長です。総理を今日まで陰で支えてきた実力者であるだけに気迫のこもった、論点を的確に絞った素晴らしい質問でした。

一方、野党第一党民主党は党首が代表質問を行わないという異常事態に陥りました。小沢代表の健康上の理由という事でしたが、種々憶測を呼んでいます。通常、総理の所信表明は各省ごとに当面する課題を書き上げ、それを短冊状に並べ合わせて総理が筆を加えるというものですが、安倍総理のそれは自ら筆を取り自分の思いを書き上げたものでした。

各省が 『あれも入れてくれ、これも入れてくれ』 と陳情合戦を致しましたが、「施政方針でなく所信表明である以上、自分の思いを貫かせてもらいたい。」 とすべてを断り、安倍イズムの集大成となりました。意見を求められた私も、所信表明である以上、総理の思いを綴られるのが一番と思います、と答えさせていただきました。

歴史や伝統が育んできた日本の文化や人間性、地域社会の助け合いの心や家族の絆、ふるさとが育んだ愛郷心や公共心、ともすれば忘れがちになる日本と日本人の素晴らしさを再構築し、その土台の上に改革を推進する。美しい国、日本。安倍総理が作り上げたい日本像が切々と詠われていました。

代表質問は、一部野党に 『棒読み答弁』 などと揶揄されましたが、予算委員会に入るや否や、資料には目もくれず見事な答弁ぶりでした。見ているうちにも、日に日に逞しい宰相になっていく姿に、底知れぬ可能性を感じているのは私だけではないと思います。それにしても、就任後わずか二週間で小泉内閣のアキレス腱と言われた日中・日韓関係を正常化し、中国側に最大級の評価をせしめた戦略は一体誰がプロデュースしているのだろう、と驚嘆せざるを得ません。

数ヶ月前、安倍氏とアジア外交で話し合った時、「外交とはいわば試合の組み立てですから。」 と言われた事を思い起こします。突発的な発想でなく、入念にプロデュースされた訪中・訪韓であったと思います。

小泉政権が残した課題のもう一つは、格差拡大社会への処方箋です。「富は創造しなければ分配できない。」 とは中川幹事長の口癖です。結果の平等は社会主義であり、悪平等です。自由主義市場経済に生きる我々は、パイを大きくする事とチャンスを平等にする事に活路を見出さねばなりません。二つ目の課題を担う担当大臣として力量が問われる事になります。

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今週の出来事

(沈黙は金…メッキ)

予算委員会の始めの何日かは総括質疑と言い、答弁の有無に関わらず全大臣出席が義務付けられます。

私は何人かの質疑者の答弁に立ちましたが、答弁の機会のない大臣はそれこそ大変。喋る事を仕事にしている人間が一日中、物も言わずに座っているだけ。足を組んだりすると視聴者から 「○○大臣は行儀が悪い!」 と即刻電話が入ります。

昔は週刊誌の記事をコピーして資料のごとく読んでいた大臣が居たという話ですが、昨今は民放のカメラが目ざとく見つけるものですからご法度です。退屈でウトウト始めればこれもカメラの餌食、翌週の写真週刊誌を賑わします。

話もせず、足も組まず、目も閉じず、行儀良く一日 7 時間座り続けるというのも結構大変です。そんなこんなで、しまいには野党の質問者を野次る大臣も出てきました。

翌日早速メモがまわり 『トイレに立つ時には野党にも断る事。大臣席から野次らぬ事。』 と書いてありました。面従腹背…じゃなかった!拳拳服膺 (けんけんふくよう)、全員肝に銘じます。

閣僚になるとオチもつまんないねぇ…。


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