衆議院議員 甘利明 国会リポート   第 50 号
2004/06/22
 
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いよいよ参議院選挙が始まります。民主党は本選挙の争点を年金と多国籍軍参加問題と捉えています。私どもはそれも含めて小泉構造改革への評価と捉えています。

民主党の年金改革案は、今の制度を凍結し 5 年後に一元化を実施するというだけで、具体的な数字も入っていない極めて粗雑な案ですが、5 年間凍結すると来年から 1 兆 6 千億円ずつ財源が足りなくなります。

5 年間で 8 兆円の赤字を抱えるわけですが、年金制度を患者に例えるなら、手術すべき患者を手術台の上に乗せ、そのままで手術方法を 5 年間検討し、5 年後に手術に着手する。その間、手術台の上の患者は出血が続いたまま放置され、5 年後に手術にかかる時には失血死をしているか、生きていたとしても大量の輸血を要することになります。その輸血は 8 兆円で、それは国民負担となります。

さらに民主党はその後も掛け金を上げず、差額は消費税を引き上げてまかなう、としていますので、試算すれば 6 〜 7% 消費税を上げることになります (民主党は 3% の引き上げと言っていますが、これは計算根拠も示されない極めて疑わしい数字です) 。すると消費税率は 12% になりますが、将来、医療や介護費用の増大に消費税を充当しなければなりませんから、民主党の案で行けば消費税率はやがて 20% 超にでもしなければ辻つまが合わなくなります。

年金は掛ける人ともらう人と足しまえをする国、この 3 者で構成されていますから、神様がやろうと魔法みたいな制度はできません。耳ざわりのいい、まやかしをする選挙目当ての改革には厳しく眼を光らせていかなければなりません。

2 つ目の多国籍軍参加ですが、湾岸戦争の時の多国籍軍は攻撃をする軍隊、今度の多国籍軍は復興を助ける平和部隊です。安全保障理事会でフランス・ドイツ・ロシア・中国をはじめ全会一致で可決した決議は、多国籍軍を暫定イラク政権の復興窓口として要請しています。多国籍軍の 2 つの業務、つまり警察業務たる治安の維持ともう一つの柱である人道復興支援、日本は今までどおり人道復興支援のみを日本の指揮の下、多国籍軍と協力しながら取り組んでいくということを決めました。

国連が決議し、全員でイラク復興支援をしようと決めたとたん日本だけがおさらばする、とやったならば、日本の国際信用は失墜します。民主党は国連決議の下に行動することが大事と言っておきながら、それが現実となったときに反対するとは、まさに支離滅裂です。

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今週の出来事

(名誉ソムリエ)

先週、六人会のゲストとして小泉総理をお招きしました。アルコール類で普段口にされるのは日本酒だそうで、おちょこで飲まれていましたが、すぐに小さなコップに代えて機嫌よく飲んでおられました。

私が持参したワインを勧めると

「実は俺、名誉ソムリエなんだ」

「じゃワインのことは相当お詳しいんですね。待てよ、"名誉" ですか?」

「うん、銘柄は当てられないけど、美味い不味いはよく判るんだ。このワインすごく美味いよ」

さすがと皆感心していましたが、美味い不味いって誰にでも判るんじゃなかったっけ?

話は日朝会談に及び、

「2 回とも食事も出ませんでしたね」

「うん、1 回目は水が出たけど、2 回目は水も断ってみっちり 1 時間半議論したんだよ」

「先方からぜひ食事を、というような話はあったんですか?」

「うん、食事をしながらやろうという申し出が今度も再三再四あったけど、一切要らないと断ったんだ」

その後も臨場感溢れる総理の話はイラク問題にまで及び、あっという間の 2 時間でした。



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