国会リポート 第40号

甘利明本人が綴る、毎月2回のコラムです。国政で今何がおきているのか解りやすく解説しています。

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ついこの間年が明けたと思ったら、もうすぐ 2月。月日が経つのは本当に早いもので、歳を重ねるたびにその加速度がついているような気がします。最近は 1週間が 3~ 4日で過ぎるようです。

そういえば今は亡き後援会長の一人が 「甘利さん、歳をとると一日は長く、一年は短いというのが実感だよ」 と言っていました。さしずめ私は 「一日は短く、一年はもっと短い」 ということですかね。

さて、いよいよ 150日間の通常国会がスタートしました。二大政党時代の幕開けとでも言いたいのでしょうか、民主党菅代表の気負いは尋常ならざるものがあります。小泉総理に辞任を迫り、勢い余って公明党神崎代表にも辞任要求をするものですから、「その前に自分の党の学歴詐称疑惑にケジメをつけろ」 と返り討ちにされてしまいました。

イラク特措法が成立をし、それを受けてすでに自衛隊が派遣されているという中で、一方で自衛隊員の無事を祈ると発言をしておきながら、その自衛隊員が自己防衛のために武器を使用するのは憲法が禁止している武力行使に当たると言い出す始末で、しかも総選挙の民主党マニフェストには、武器使用基準が厳しすぎて自衛隊員の安全が守られないから基準を緩和すべきであるという主張を盛り込もうとしていましたから、菅代表の発言自体が支離滅裂で、質問の体をなしていませんでした。

念のため申し上げると、憲法は国際紛争を解決する手段としての武力の行使を禁止しているのであって、テロの襲撃から身を守るための武器使用を禁じているわけではありません。菅代表は昔の社会党に里帰りしてしまったようです。

一方小泉総理は、喧嘩太郎ならぬ喧嘩純一郎の面目躍如で、民主党を挑発してはニヤニヤしているところなど、さすがに大した度胸です。以前、山崎前幹事長が 「小泉には任侠の血が流とるよ (小泉総理のお祖父さんは任侠道の政治家で、入墨大臣と呼ばれていました)」 と言っていましたが、その血は確かに受け継がれているようです。

日本がイラクの人道復興支援のために自衛隊を派遣する決断をしたため、既に隊を送っている韓国は第二陣を敢えて危険度の最も高いイラク北部に送る決断をしました。39カ国の軍隊がイラク国民のために命を懸けて頑張っています。大多数のイラク国民の歓迎を受けている自衛隊の復興支援がこれに加わることは、イラクの再建に必ず貢献することでしょう。

 

今週の出来事「新年の決意!

 

政治家は哲学を持たなければ駄目だ、とは識者の言ですが、国家観、歴史観、日本のあらまほしき姿を体系的に頭の中に描けていなければならないと私も最近つとに思うようになりました。

そのためにはもっともっと本を読む必要があると思い、毎週 1冊と思いましたが、月に 2冊読むことを年頭の決意としました。とりあえず今月はノルマを達成しました。

ちなみに数年間毎週欠かさず読み続けている本もあります (キッパリ!)。

「週刊モーニング」 っていうんですけどね。